人類は進化する?

ただし、サンゴ虫と人間との違いは、前者が自分の行動を意識的にとらえることがないため、自分を超えられないのに対し、後者は自分を意識することで行動を制御する力を有し、行動の結果から次の行動を変えることができる点だ。人類が地球上の多様な環境に適応して生きてこられた理由が、そこにある。しかし今や、64僚とも65億とも言われる数に達した人類は、地球環境問題に直面して、本当の意味で、この適応能力が試されているのだと思う。海中のサンゴは、自らが繁栄しながら、無意識にではあるが「サンゴ礁」という生物多様性の宝庫を作り上げる。

これに比べ人類は、自らが繁栄を目指して窓識的に作り上げた「都会」の中で、生物多様性を急速に減退させながら、毎日の仕事に肉体と精神をすり減らし、自分の孤独と戦う。これがかくも多様な環境に適応することができた人類の行き着く先とは、私にはとても思えないのである。もしそうなのであれば、人類には本当の意味での適応能力はないのである。人間が自然を力ず<で征服しようとする方法が本当の意味での「適応」ではないことに、多くの人々が気づきつつあるゆえんである。前回は、人問の環境への過応について触れたが、生物の生存の可否にとって、環境と同じぐらいに重要なのが選伝的素質である。人間の環境への適応性は「脳」という臓器の発達によるところが大きいが、その脳は週伝的な原因か環境の力に“選択.されて現在のような発達各浮げたき考ヌられる。

そこで大きな疑問が湧いてくる。それは、人類は過伝的に進歩しているかどうかだ。今の人類であるホモ・サピエンス・サビ工ンスは、先行した人類であるク口マ二ヨンやネアンデ)レ夕ールとは脳の大きさや構造などが違うことが分かっているが、今の人類においても、さらに進化する余地が残されているのかどうか.あるいは、進化しつつあるのかどうかという問題は、考えてみる価値はあると思う.なぜなら、それは人類がコンクリートとアスフアルトで固めた都市を超えたものを生み出せるか否かという前回の疑問とも関係しているからである。


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by dannyne | 2015-04-11 15:32